引きこもり放談

ゴリゴリの引きこもりだった人がやっている内向的さ溢るるブログ。ラジオが好き。

方向性を見失った散らかりブログ。


「哀愁」という言葉をうまく取り込めない。

小説のフレーズを繰り返し読みあげても、辞書を何冊ひいても、
なんだか嘘っぱちの納得しか出来ない。

いつもと同じ帰り道。
少し暗い道。

スーツを来た男性が自転車を押している。
誰かとお話し中のご様子。
右手に携帯、
左手で自転車を押しながら歩いている。
今日は日曜日だ。
接客業に就いている人かな。
休日出勤なのかもしれない。

前かごにはスーパーのレジ袋がどさっと。
即席めんの5食パックがいくつも見える。
一人暮らしなのだろう。

電話を切る。
後ろの棚に結び付けてあるビジネスバッグを確かめる。
頑丈そうなヒモで結んである。
買い出しの日はいつもそうなのだろう。
前かごに即席めん、
後ろにバッグ。

どんどん遠ざかる背中に哀愁を感じた。
わたしが初めて眼で見て感じた哀愁。

やっぱり違う気がした。
もの悲しさとは少し違う。
働く男はかっこいい。
結局今日も哀愁のことはわからないままだ。

おじさん、いや、お兄さん。
お疲れ様。
わたしもいつか社会に戻るからな。
一緒に働こうな。
卵とネギは家にあるか?

話し声は聞き取れなかったけれど、
さっきの電話の相手が、あの人の大切な人であればいいのにと思いながら帰った。


きゅうりが1本96円もする日に書いた。


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悩んでいる母のイラスト

母が悩んでいるようだ。

その悩みはわたしのことではないらしい。
なんだとおおおおおお!!!!!!!

母はバリバリのキャリアウーマンだ。
職場で、大きなプロジェクトに誘われているんだと。
長期計画で、海外への短期出張なんかもあるらしい。
親しい職場仲間は応援してくれているようだが、
「不安だ」と。

昔の母なら、自分の能力を欲してもらえるような仕事には、すぐ飛びついたはずである。
母は変わった。
穏やかになった。
昔はいつも一人でピリピリ・プリプリしていたが、
今は周りを理解しながら日々を過ごしたいという気持ちが強い、と言っていた。

職場で大きなプロジェクトに誘われて困惑している母のイラスト

その矢先に大きな仕事の話がきてしまった。
準備も大変そうだ。
渡航の際は通訳さんが同行してくれるらしいが、
自分でも英語の勉強をやりなおしたいと言っている。
控え選手(男性)は、母が断るのを鼻息荒く待っているという状況。
自分がやりたい気持ちはあるが、
「いい歳して出しゃばっていいものか…」という不安が大きいようだ。

「女性 相談 乗り方」とインターネットで検索する私のイラスト

社会に戻る日のために、たくさん調べた。
女性に悩みを打ち明けられたとき、どうすればよいのか。

  • 答えは決まっている
  • だから気持ちに寄り添いながら同調する
  • 相手が自分の言葉で答えにたどり着くまで待つ

わたしにはハードルが高い。
すぐに提案をしてしまう。
早く楽になって欲しいという気持ちゆえの行為だけれど、
大多数の女性から見れば、わたしは愛のない相談員である。
今はそこに「無職のくせに」「引きこもりのくせに」が加わる。

本当に苦手な状況だ。
逃げたい。逃げ出したい。

でも、その仕事に挑戦してほしい。
母が仕事で1番輝くタイプの女性だということは、誰よりも知っているつもりだ。
いつもその背中を見ていた。
本当はやりたいはずだ。
やりたいから、わたしに話したのだ。
「やりなよ」と言ってほしくて長々と訴えているのだ。

最後まで待てなかったわたしは言ってみる。

母に助言しようとする私のイラスト

「無職の言葉で心が動くかわからないけれど」

「10年後にはそんな話は来ないよ」
「仕事を辞めて、ただのおばあちゃんになったら、誰も海外まで呼んでくれないよ」

眼をキラキラと輝かせている母のイラスト

母の眼がキラキラと輝く。

「そうね、チャンスだものね」
「最近あなたも少しずつ頑張っているみたいだから、お母さんも頑張ってみるわ」
「資料作り、持って帰っていいやつは手伝ってね、パワーポイントで」

今日のわたしは正しかったのだ。
相手が欲しがっている言葉を投げかけることができたのだ。
その仕事を引き受ける母でいてほしいと思っていたし。
無職で引きこもりのわたしでも、仕事の相談に乗れるものなのだ。

ただ、わたしはパワーポイントを使ったことがない。
母はわたしのことをPCのなんでも屋だと思っているらしい。
要らぬ心配をかけないように、こっそり練習を始めようと思う。

母は、こんなことも打ち明けてくれた。

「本当は他にもっとやりたい仕事があるの」
「定年退職した後は、それを違う場所でやってみたいの」

OH! MY TREASURE GIRL(わたしの大切なママン)!!!!

どれだけ仕事が好きなんだ。
わたしは本当にこの人から生まれたのか?
引きこもる前から、勤労意欲は低いほうだったわたし。
母の入浴後、毎晩少しずつ残り湯を飲めば、こんなに立派な人間になれるのだろうか。



人は平等に運をもっているそうだ。
わたしはとんでもなく働き者の母をもった。
引きこもり運だけは強かったのだ。




あと、いつもは「お母さん」って呼んでいるよ。


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