「早くして」
寝言を発しながら目を覚ましたもんだから、すぐに夢だと理解した。
妙な姿勢で寝ていたようで、心身ともに不快だ。
(これは、こんな夢も見るわ)

わたしは退学届と休学届が欲しかった。
最後の場面は職員室。おそらく通っていた中学校の職員室。
職員室を目指して歩いた廊下は、通っていた小学校のもの。
夢の中のわたしは、高校生のようだった。
記憶が曖昧だから、そうせざるを得なかったのだろう。
夢なんて適当なもんだな。

陰湿な問題でなぜか話の中心になってしまい、悲しみ、苛立っているようだった。
頭に強く残っているのは、職員室に向かうべく廊下を歩いている場面。
授業中。誰もいない廊下。初めて人を憎んだ日のような、酷い動悸に見舞われていた。
(わたしじゃない)(それも、わたしじゃない)
どんなトラブルが起こったのだろう。わたしは学校を辞めたかった。

歩きながら色んなことを考えたけれども、深くは思い出せない。
退学届だけじゃなく休学届も貰おう、と少し冷静だったのは、夢の中だからですか。
頭の中で反復練習をする。
(退学届と休学届が欲しいんですけど)
たったこれだけの台詞。

わたしは意味を持つ会話が苦手だ。
その判断基準はその場の空気感としか言いよう無いが、それで相手の心象が変わってしまうなら、少しだけ時間が欲しい。
嘘もほんとも話したくない。ただ、その関係への誠意を示す言葉を探す時間が欲しい。
誰にも理解されなくていい。これは嘘だ。
人との交流には瞬発力が必要とされるから、わたしはずっと「空気が読めない子」をやってきた。
「時間が欲しい」「お喋りが苦手だ」と言えたなら、夢にまでこんな問題が侵食してくることはなかったのかもしれない。
これを書きながら、何かそういう、周りから見ればただ無神経なわたしの言動が、問題を大きくしたのだ、そうやって人を傷つけてきたのだ、といつものように自分を責めてしまう。

職員室には小さな引き出しが沢山ある。
職員室中のそれを探してみるが、目当ての書類が見当たらない。
その場に居る数名の教師はわたしに声をかけず。面倒そうだ。
そんな大切な書類は、簡単に手が届く場所にあるわけなかろう。
夢から覚めれば分かること。

悟られたくなかったのだろう。
強く大きな声で言った。それでも声が震えていた。
「休学届と退学届が欲しいんですけど。」
(あ、間違えた)
(でもその順番で合っているよ。)

振り向いたのは、青野春秋さんが描くような、男好きしそうな可愛らしい女性だった。
彼女は新任の教師らしい。
「私に言わないで」とでも言いたげに、目を潤ませ戸惑っている。
わざと彼女を選んだのだろう。夢の中でも、わたしは少し卑怯。

どのくらい時間が経ったのか定かではないが、わたしから視線を度々外す彼女に、激しい怒りを感じるようになって。
待つ時間は最終的に無になる。
彼女がもう何も考えておらず、わたしに丸投げしている様子に腹がたった。
だから先ほどよりもっと大きな声で「早くして」と。
そう言い終わる前に目が覚めた。

悔し紛れなのか、布団の中で姿勢を整えて少し考えた後、
「分からないなら、調べて?」とわざわざ言い足した。小さな声で。
感情に任せて怒りを露わにしたことを、誤魔化したかったのだ。恥ずかしい。恥ずかしい。
すぐに起き上がってみたものの、わたしはわたしで、どうしたらいいか分からなくて、これを書いた。

彼女になんとかして謝りたい。そう願うナルシシズムな思考回路にはうんざりする。
不埒な感情を抑え込む。今のわたしに出来ることは、それだけ。

夢なんてすぐに忘れてしまう。いつもそうだ。
こんな夢そのまま忘れてしまえばいいものの、忘れてはいけないと思ったのかもしれない。
書きながら色んなことが徐々に思い出せなくなる様に、少しほっとした。

右肩の関節が痛い。今日はお休みだから、昨晩は夜更かしをした。
神経がたかぶってしまい、もう眠れそうにない。
顔を洗って歯を磨こう。
楽しい気分になれることを約束してくれるものを読んでから、家の事をしよう。

嫌な夢みました。

なんやかんや言って、心健やかなニート兄妹とその仲間漫画。心健やかな人がすき。とても眩しい。


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